すぎむらしんいち「ホテル・カルフォリニア」

ホテルカルフォリニア (上) (Best sellers comics)

映画化を願っている漫画がいくつかある。それは「映画化したら面白そう」という類のものではなくて、話の組み立て方がまさに映画、各エピソードの終わり方が映画、余韻が映画、とにかく全部が映画の要素で組み立てられている、そんな漫画。

その中のひとつが、1992年にヤンマガで連載されていた「ホテル・カルフォリニア」です。すぎむら先生は原作付きの作品がけっこうな割合であるのですが、自分でエピソードも手掛けるととんでもない方向に向かっていく傾向があります(主にギャグ方面)。その点この作品はハードボイルドさと適度なギャグ、そしてエロ(これ大事!)の割合がとても好みのタイプ。主に野郎に安心して進められるタイプの漫画です。

 

話は変わりまして、普段の仕事で届いたメールの件名に「ホテル・カルフォリニア」を見つけたときは(業務上、映画化発表などの案内がよく届くのです)、思わず頭の中で「ついに、ついに映画化……!」とテロップが流れた。あとちょっと小踊り。

そんでニコニコしながらメールを開いたらまさかの「舞台化」発表であ然。あの内容を舞台化? 北海道の山奥でヤクザと女と大麻を巡ったハードボイルドな面白活劇が舞台化?? 熊が大暴れするシーンとかどうするの??? つうかてっきり大麻の部分がネックで映画化できないものだと思っていたのだけど、舞台なら記録に残らないからいいのだろうか、よくわからない……。

と数か月にわたって放心していたら、いつの間にか舞台は千秋楽を迎え(見に行ってはいない)、外が寒いとか花粉が飛びはじめたとかぼやいているうちに今度は「ディアスポリス」のドラマ&映画化が発表されていた。

違う! そっちもいいけど誰か早く「ホテル・カルフォリニア」の映画化をお願いします! この際もうWOWOWの連続ドラマあたりでもいいから誰か!!!

 

ちなみに書籍は中古しか入手できないですが、Kindle版があります。