2017-01-01から1年間の記事一覧

柳本浩市展「アーキヴィスト ― 柳本さんが残してくれたもの」

何かを見ているとき「ブランディングを廃したらそれはどう変わるのか」という怨念が、道路のガムみたいに頭にこびりついてしまっている。ギャラリーの外の道に放置されたアート作品をうやうやしく飾られた作品と同じ目で観ることができるのか、自分の好きな…

広瀬友紀「ちいさい言語学者の冒険――子どもに学ぶことばの秘密」

GW中に会った同僚の子供(1歳9か月)がまあよく喋る。人や物の見わけがつくようになり、車を差しては「ブーブー」と呼ぶ。消防車と救急車の区別がつかなくて両方「きゅうきゅうしゃ!」と指を差し、大半の動物が「わんわん」になる。慣れないものだから「視…

東東京に鬱蒼と茂る

東京の西ばかりに住んでいるので、東東京には思い入れがあまりない。たまに足を運んでも休日の問屋街は人の気配がなくて、土日の飲食店はまるで潰れたあとみたいに薄暗い。ビルには空室が目立ち、耐震性の問題で長く入居をすることが難しいばかりか、密集し…

10年目のごあいさつ

去年の秋頃からうすうすそんな気はしていたけど、この3月で入社してから10年経った。入社日は初旬だったように思うけど覚えていない。有給消化もせず、ほぼ入れ違いで入社したのではなかったか、どうだったか。やっぱり全然覚えてない。入社時の職種は前職と…

2016年11月23日(水・祝)

夜のバスタ新宿は初。深夜バスに乗って朝6時過ぎに仙台に着く。肌寒いとかじゃなくて明確に寒いが、天気が良いのが救い。仮眠を取ろうと漫画喫茶に入りかけてすぐに店を出る。調べたら1時間以内に出発しないと開館タイミングには間に合わない。目的地までの…

いつか潰れるその日まで

車の気配が近づいてくると、まずはフロント部分の飛び出した形状を確認する。私のところにそのまま突っ込んできた場合の、体に当たる位置を予想する。だいたいが腰のあたり。背後が壁なら挟まれて潰されるだろう。後ろに何もなければ跳ね飛ばされるか、ただ…